2012年2月29日 (水)

読書日記:橋下徹 堺屋太一共著 体制維新―大阪都

 最近橋下大阪市長の発言がことのほか取り沙汰されている。市交通局の市バス運転手の平均年収739万円のおよそ4割を削減すると言ったり、何かとやることがドラスティックである。参議院廃止、首相公選制、国民背番号制、国民総確定申告制、TPP参加、保険料強制徴収、大阪教育基本条例改正、公務員身分制の廃止、道州制、地方交付税廃止、地方分権型社会への移行(ひいては道州制)、決定できる民主主義へなどが、船中八策ならぬ維新八策の基本骨子である。結局何がやりたいのかわからなかったのでこの本を読んだのだが、要するに橋下市長がやろうとしているのは明治維新のようなことで、それはつまり版籍奉還としての公務員身分制の改革と廃藩置県としての大阪都構想・道州制だということが分かった。なるほど。橋下市長の譬え話で言えば、リンゴの果実ではなく、そのリンゴの木の土壌を作り直すということらしい。政策ではなく、制度そのものの変革。あれれ、これって革命とちゃうの?どうやらそんな凄いことをやろうとしているらしい。個人的見解では、公務員身分制廃止や地方分権は基本的に賛成。ただ公務員はその仕事の性格上どうしても長期雇用が望ましく、民間ほど雇用の流動性は高くするべきではないと考える。また地方分権は逆に閉鎖的な専制・独裁体制を生みやすく、それに対する住民の拒否権が絶対的に確保されることが条件となる。いかなる代案もなかったとしても“ただイヤだ、だが断る”と過半数が背を向けた時点で、取り止めることのできる安全装置が必要だ。それは、参議院廃止や首相公選制などの国政においても同様である。拒否権に代案など必要ないのである。住民はその特権を政治家に譲り渡してはならない。また石原都知事と組む可能性もあるようなので言っておきたいのだが、自衛隊を国軍と名称変更するのは改悪である。自衛隊(Self Defence Force)は軍隊(Army)よりも優れて進化した組織であって、侵略戦争を名称のうちに含ませる“国軍”は過去の遺物、現状の国際政治の中で口にできる代物ではない。自衛権の名の下においてのみ武力行使する、そのこと以外何を言えよう?だから自衛隊という名称が相応しく、優れているのだ。憲法9条も似たようなもので、現実とかけ離れていようが理想としてはどの国も納得できる、というよりどこの国が侵略戦争しますと今時口にできると言うのだ?だから集団的自衛権のみが議論の俎上にのるのである。外務省はもっと他国に向かってこのことをはっきりと言うべきだと思われる。核兵器も同じ。どうせ減らせとしか言えないものを今更持つ必要はないのである。持たなきゃやられるなら、持たずにやられないようにすることを全身全霊身を粉にして考え抜くべきなのだ。他国(特にアジア圏)からの信用と尊敬はそこからしか生まれない。大阪都構想については、実験的にやってみる価値はありそうだ。それがうまくいったのなら、橋下市長の言う道州制は面白そうだ。こんな何も変わらず停滞しきった世の中をひっくり返してほしい。ただし絶対的拒否権、安全装置は手放さない。うまくいかなけりゃお役目御免、とっとと元に戻して退場してください!!

体制維新――大阪都 (文春新書)

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2012年2月25日 (土)

DVD鑑賞記:ヴェルナー・ヘルツォーク監督 デヴィッド・リンチ製作 狂気の行方

 殺人犯ブラッドの頭の中で、フラミンゴという人質を殺してダチョウに鞍替えしてしまうのは、父の復讐を果たした結果というよりは、むしろ原因に近い。婚約者と母親を等しく愛そうとする、どちらも捨てることができない狭間で彼が見た夢は、無限遠点で重なり合う平行線のようなバスケットボール、電球の光と重なり合う眼鏡だったのだが、メキシコ・ティファナからサンディエゴへ帰る途中に、ある時は木に置き去りにし、またある時は赤の他人にあげてしまうことで捨てられてしまう。あたかも猛スピードの車で追いかければそれに届くかに思えていた夢は、いつしか現実の生身の身体と社会の前に押し潰されていく。決して実現されることのない夢として。旧約聖書ヨブ記39章でダチョウは“神が知恵を忘れさせ、悟りを授けなかった”生き物として現れる。そしてブラッドはそのことを知りつつ、恐らくは真の役者として<ダチョウになること>を選ぶのである。冷徹に眼前を通り過ぎる輸送列車とは真逆の方向に突っ走るようにして。あたかも魂だけは、母と過ごした家の中にあるように思えたのかもしれない。その家の中にあってほしいと願ったのかも知れない。婚約者イングリッドの言うブラッドが変わってしまったペルー旅行で彼の中に芽生えたのは、激流で生を死に晒す行為を禁じる父の声である。果たして母と過ごした家の中に彼があってほしいと願ったのは、この亡霊のような父なのだろうか?その代替としてローカロリーの缶詰のラベルに描かれた救世主を見出したのではないだろうか?無学の救世主は歌を歌い宣教する。ブラッドの中で芽生えた亡霊のような父・救世主に導かれるようにして、殺人衝動が抑えきれなくなっていく。所有とは何か、家とは何か、得るもの失うもののせめぎ合いの中で殺人犯が選んだのは、失うことの快楽、心の声に従って<ダチョウになること>だった。このことを他人事として笑うことができるだろうか?救いとはまさにこのことしか指さないのではないだろうか?このことが人としての幸福の源泉ではないだろうか?二匹のフラミンゴのように生き続けようとする母親と婚約者が本当は獰猛な猛禽類だと思っているブラッドにとって、父とは無学で愚かなる<ダチョウ>のような救世主であったのかもしれない。この透明なゼリーのような監視社会の閉塞にもはや彼が耐えられなかったというのは間違いない。

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2012年2月23日 (木)

読書日記:三橋貴明著 ユーロ崩壊!

 著者は円建て対内債(日本)とユーロ建て対外債(ギリシャ)の違いを明確にしたうえで、ユーロ破綻国がユーロ加盟国であるがゆえに通貨暴落による輸出増といったボーナスを受け取ることができず経常収支黒字化できないのに対して、日本の場合は通常のデフレ対策<日本政府が国債発行と財政出動を拡大し、日銀が通貨発行と国債買い取りをしてデフレギャップを埋める>をすれば経済を健全化できると指摘している。著者がユーロとは20世紀最大の社会実験であった共産主義と似ているとして、それを<革命>と見ているところなどは、なるほどと思った。一方で、デフレ下の経済に増税などの緊縮財政を行うことは、GDPを結局は減らすことになり、逆効果としている。明快な図や例を挙げて説明しているので、わかりやすかった。これを読んで、世界経済破綻論ばかり読んでいた小生は、少しばかり安心した。日本はまだまだ捨てたもんじゃないな、と。しかしそれでも、今後の世界経済の道行は厳しいことには違いない。著者も、国境線を薄くしていったユーロ崩壊を機に、今後の世界は国境線が濃くなっていくと述べている。<通貨安競争>、<隣国窮乏化政策>に走るのか、内需を中心に新たな経済成長モデルを目指すのか?言うまでもなく、後者の道を模索するべきだろう。

ユーロ崩壊!

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2012年2月18日 (土)

休憩時間や休暇はどのくらい必要か?

 長い休暇が欲しい人は、やがて働かなくなる。休憩時間も長く、長~く延ばしていけば、やがてそこに至る。働かないということは、そもそもが現状の社会システムに対する究極の否定。人間関係で仲間はずれにされたり、仕事がきつかったり、子育てとか仕事以外で重要なことがあったり、そもそも親が金持ちで働く必要がないとか、理由は様々。働かない、つまり収入を得ないということは、資本主義システムの整流機能を破綻させてしまう。生きていくためのお金が欲しければ二束三文の賃金で奴隷のように奉仕せよという脅しがなければ、なしえないシステムの維持というものがある。じゃあ翻ってお前はどうかと聞かれれば、どうしても働くことを選んでしまう。何がそうさせるのか?もちろん、生活が成り立たないというのが第一にある。でも、それだけじゃない。たとえ生活を維持し続けられるお金が手元にあったとしても、数か月もすれば暇で退屈で何かしたくなる。小生の場合、失業給付で数カ月まったりしてる今がそう。そうしているうちに趣味に走るか、やはり仕事をするかという選択肢が出てくる。だいたい数カ月も間が持ってしまう趣味はある意味仕事、そうすると仕事・労働の定義が問題となる。仕事とは社会奉仕だろうか、生活の糧を得るためだろうか、人とのつながりを保つものだろうか?おそらくはその全て、複雑な心境の延長にある社会的な立ち位置に他ならないだろう。近江商人の基礎的理念、売り手良し、買い手良し、世間良しの“三方良し”が一番近い。趣味はやがて人に教えたり認めてもらいたくなって仕事になる。でもここらあたりの段階で多くのひとが他人の上前をはね、上澄だけに居座ろうという根性が出てきてしまうのが情けない。たぶんニートやってる人は、そこらあたりがなんとなく見えちゃって厭なんだろうな。部屋に引き籠って自分だけの世界に閉じていく原因は、そこらあたりのいじめや搾取にあると小生は考えている。一つのものを半分づつに分ける、これが平等と公平を基にした取引、交換の基礎だ。これは所謂社会の真っ当なビジネスの謳い文句でもある。でもそうすると簡単に儲からなくなる。そこで、相手の取り分にまで、あ~だこ~だ難癖つけて奪ってしまおうという輩が現れる。社会を見渡せば、そんな奴はウジャウジャといるのが分かるだろう。最初から特定の人を標的として狙ってくる奴らは、ほぼそれ目的と思って間違いない。新しい価値の創出や純粋な実労働で稼ぐことのほかに、実はパイの取り分を不当に多くすることで儲かるのである。このことが社会の中で負けを容易に取り戻せない大きな要因・仕組みを形づくらせるのである。少しの真実に多くの嘘を混ぜ合わせた噂を流すことで相手の権利を無効にし、友情や恋愛に名を借りた人事権で脅しをかけ、多大な不利益を相手に被らせることで、その部分を自分の取り分として上乗せしてしまうのである。ポンツィスキーム(ねずみ講)や二重取りは、そこに起因する。生きていくための諸権利を確保し、こうした攻撃から身を守るためにも、働くという立場は放棄しづらい。しかし働けばこの仕組みが作動し少なからず搾取されてしまう。世の中は競争であり勝負事だという認識が必要なんだろうな。いかんせん余裕のない人は、働きながら隙あらば休む、働いている時間に諸々のやりたいことを組み込んでいくことで凌ぐしか方法はなさそうだ。

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2012年2月16日 (木)

東京都在宅就業フェアに行ってきた。

 中野サンプラザで、在宅ワークの説明会があったので、どんなものか興味津々で参加してきた。妙な雰囲気ではあった。どうも仕事していなかったり、そもそも生活すら怪しそうな人もいて、セミナーでは倒れる人もいた。在宅というからには内職のイメージがあったのだが、いまやIT全盛期、オフィスでやる必要もなくなってきたのか、かなり多様な仕事があるようである。ITネットワーク強者ならば、何とでもなるような感じ。羨ましい限りです。翻訳もできない、テープ起こしイヤだ、ホームページ作成めんどくさそう、ITは苦手、な小生は浮いた存在。まぁいい、既に内定したパチンコ台の設置でもやるさ。唯一、やれそうだったのが、ウォーターサーバーの販売。でもこれって、在宅ぢゃなくね?名刺だけもらって帰ってきました。特に登録費用もかからなそうなんで、隙あらば、バナジウム水、誰かに売ることにしました。

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2012年2月 8日 (水)

ギリシャの過去は日本の未来!?

ロイターで面白い記事があったので、一部以下に引用する。ギリシャの債務交渉の合意がいかに難しいか端的に指摘している。

 “「パズルを完成」させるには、3月1日の欧州連合(EU)首脳会議までに少なくとも6つのハードルをクリアする必要がある。

 第1に、ギリシャの各政党が緊縮策の実行を約束しなくてはならない。だが、4月に総選挙を控えているため、政権を狙っている各政党にとって、合意の受け入れは容易なことではない。

 第2に、ギリシャ政府はEU、欧州中央銀行(ECB)、IMFで構成する「トロイカ」に対し、合意の実行を確約する文書を提出しなくてはならない。

 第3に、民間債権者が保有する約2000億ユーロの債券を低クーポンで額面を半分に削減した長期の新発債と交換するプログラムを実行しなくてはならない。これは数週間を要するセンシティブなプロセスだ。

 第4に、ギリシャの国内総生産(GDP)に対する債務比率を現在の160%から2020年までに120%に引き下げるには、債券交換プログラムで十分であるという点について「トロイカ」の同意を得る必要がある。

 第5に、その同意が得られない場合、公的部門の負担についてさらなる交渉が必要となる。その場合、ECBやユーロ圏各国の中央銀行が保有するギリシャ債の一部について償却を迫られる可能性がある。

 最後に、ユーロ圏各国の財務相はこれらすべてを承認した上で、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を通じてギリシャが必要とする資金を調達するプロセスに着手しなくてはならない。

 しかも、ドイツやフィンランドでは議会の承認が必要で、両国政府は土壇場になって議会の反発に直面するリスクもある。

 アナリストや当局者は、これらのうち最初のプロセスのリスクが最も大きいとみている。ギリシャの各政党は今のところ、最後の決断を下す構えをほとんど見せていない。

 コメルツバンクのユーロ圏担当エコノミスト、クリストフ・ワイル氏は「基本シナリオでは、合意がまとまり、第2次支援策が実行されるだろう。当面は問題がコントロールされると考える」としながらも、「長期的には悲観的に見ている。ギリシャがユーロ圏を離脱するのは時間の問題にすぎない。ギリシャ政府には改革を進める能力がないからだ」との見方を示した。

 (Luke Baker記者;翻訳 長谷部正敬)”

 このあたりは今後日本も直面するかもしれないので、よ~く見ておくべきだと思う。政治家が何を考え、裏でどう行動するのか、小生は調べる術を持たない。まぁ、コーヒー飲む飲まないといった、くだらないことしか考えてなさそうだが、それでも国家の最高権力を担う方々、暴走すれば被害は大きい。注視すべきなのは、表に出てきている情報や政策、政治家が何を言い、どう行動して、何を目指しているのか、その法案を通すことによって誰が利するのか、誰が不利益を被るのか、ごく当たり前のことだが一般市民が監視すべきだろう。もし日本がデフォルトの危機に陥った場合、少なくともIMF監視下による経済立て直しは選択肢に入れるべきではない。今以上に政治が不安定で、暴走する危険がある時はないのである。

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2012年2月 5日 (日)

労働の条件

そろそろ仕事でも探すかとan首都圏版をみてたら、結構面白そうな求人があった。世は不況というが、新聞広告にせよタウンワークなんかのフリーペーパーにせよ、まだまだたくさん求人はある。こんなんで仕事ないとか言ってるのは、知恵足らず、腕足らずの社会不適合者ではないかと思えてくる。ことの本質は、どうせお金、単純労働&低賃金労働しかないということだろう。でもそんな選り好みを我儘と言っちゃいけないかもな。実際、一度正社員コースから外れると、契約社員、派遣社員と待遇は悪くなっていくのが世の常だし、人それぞれやりたい職種といったものもあるだろう。地主や一部投資家のように不労所得を得ているのを横目に、長時間の過酷な肉体労働をこなすのもどこか理不尽でやりきれないというのは分からないでもない。でもやっぱりそんなの甘ったれ、お金のハンディキャップだけじゃない、性別、国籍、年齢、身体的、精神的、ハンディキャップなんて挙げだしたらキリがない。それを全部平等フラットでいきましょうなんて、有り得ない。それぞれがそれぞれの立場に応じて、闘い勝ち取っていくしかないのです。どうぞご健闘を。時節柄(?)、東北復興支援スタッフの求人なんてのもある。2ヶ月間、実働1~4時間!、福島でガレキの撤去。月給28万ほど。福島第一原発より半径20km圏内の警戒区域内作業。大丈夫かいな。普通に考えて、高い給料と高待遇は、危険度の高さを表している。逝ったろかとも思う。それからNTTタウンページの配達。月収30~85万とかなりざっくりした提示。車さえあればできそうだが、完全出来高制ゆえ、ガソリン代や駐車場代、諸々の諸経費考えるとどうなのか。そもそも1件あたり50円ということは、ひと月80万稼ぐのに1万件以上配布するってこと?むちゃな気がする。それも日本全国津々浦々とは。東京から車で北海道や沖縄もあるってことでしょうか?まぁ、登録だけでもしておこうか。そのほか、太陽光発電のパネル設置、質屋の販売(鑑定)スタッフ、入社祝金などが充実しているタクシー業界、日野自動車の製造スタッフなどが気を引く。販売員やドライバーのような物を運ぶ流通業界は、高度な専門性は求められないけど必要不可欠なものだから求人も多い。でもこの気楽な稼業を延長していくと、今人気の公務員に至るのかな。これはある種の現代病なのかもね。複雑になり過ぎた社会のコアなところを担うよりも、その周りでふらふらしていたい、もっと直接的に権力サイドに居座り統治・管理したほうがオイシイなんてね。今の日本のものつくり、製造業はほとんど壊滅的なんじゃないかな。努力したくない、ピンハネされるのが目に見えていてとてもとても働く気になれない、正直者がバカを見るとった風潮。実際これ、本当のことだ。家電製造業なんて、パナソニック7800億円、SONY2200億円、シャープ2900億円と軒並み純損益で赤字を出している。福島原発事故、円高、タイの洪水、サムソンなどの韓国勢との価格競争、全てが裏目裏目に出て、泣きっ面に蜂状態、これでもかこれでもかと情勢は悪化の一途を辿っている。こうしたメーカーは当然日本国内では造っても赤字というのは分かり切っているから、海外へと生産拠点をシフトさせる。利益を出すために、ローコスト・低賃金へ向かうのは経済の必然。国内では、経費削減のためのリストラの嵐。日本国内の産業は空洞化し、ITや金融などの高付加価値産業へとシフトするかにみえるが、実際はできる人とそうでない人の、能力差による格差が極端に激しくなるだけだ。日本でそれなりに生活していく、もっといえば先進国でそうするには、それを維持するための位置エネルギーが相当かかる。家賃、光熱費、駐車場代、などなど。それだけの生活を支える賃金を貰っている労働者でつくられたものは、グローバルな視点でみれば、価格競争で勝つことができない。品質といったって、今じゃロボットがあるのだし、マシーンオペレーターが日本人でなければできないというのはかなり微妙、信憑性薄、ていうか慣れれば誰でもできるんじゃないのと普通に思う。エンジニア稼業もユニット交換、アセンブリ交換がメインとなるこの時代、チェンジニアの需要が高まる時代、設計・開発のようなコアなところを担うのは少数(でいいのかも?)、こんな仕事に一番必要とされるのは、過酷な環境に耐えられる根性と体力、知識とかじゃない。だからこそ、今の日本で求められているのは営業力のほう、至れり尽くせりのコンシェルジュ、顧客満足、といったことになってくる。この製品というより、製品自体どれもそんなに変わらないから、この人から買いたいと思わせるといった。東京ディズニーランド、リッツ・カールトンホテル、帝国ホテルなんかがお手本ってね。でもこのラグジャリそのものを支えてるのは資本、つまりお金なんじゃないのか?その位置エネルギーは相当なものじゃないのか?とも思う。一方で、情報空間での途方もない付加価値、希少価値としてのブランド力がお金を無節操に吸い上げるのも本当だ。伝説的ニートの箴言“働いたら負けだと思う”は、このような流通・回収・吸い上げシステムの一切にノーを突きつける強烈な一撃である。働き続けたら負けだとは思わないでもないが。

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2012年2月 3日 (金)

防災センター要員講習 2日目

 ようやく2日間にわたる防災センター要員講習を修了した。どうも勘違いしていたのだが、この講習を修了すると社団法人 東京消防設備保守協会が発行する防災センター要員講習修了証と財団法人 日本設備安全センターが発行する自衛消防業務講習修了証の、2つの修了証カードが貰えた。講習名からして防災センター要員修了証のみかと思っていたのだが。うれしい誤算、それとも単なる利権団体によるものか、まぁどっちでも良い。有効期限は5年なので、それまでに再講習を受ければ無効にならない。東京都の場合、いわゆる防災センターや中央監視(管理)室で働く場合、自衛消防技術認定証と防災センター要員講習修了証と自衛消防業務講習修了証の、3つの修了証(資格)が必要となる。東京都以外の地方勤務の場合は、自衛消防業務講習修了証のみでいいらしい。それだけ東京都内で職を得るのは大変ということか。2日目は、CAI講習というパソコンによる学習&効果測定テスト(本問題10問とクイズ3問)を除けば、全て実技講習である。教室の隣にトレーニング設備があって、そこで班ごとに分かれて、防災センター、中央管理室、現場とそれぞれの役割に応じた実務訓練を行う。最初はとんちんかんでわけわからんといった感じだったが、3つそれぞれの役割をこなしてみると、ある程度の流れが見えてくる。状況設定としては、ビルの客室や駐車場での火災が起きたというもの。考え方としては、人命救助が第一で傷病者含め安全なところへ避難誘導する。その次に、公設機関の消防隊がくるまでに応急処置、消火器や屋内消火栓、スプリンクラー、泡消火設備などで鎮火する。消火設備による水損防止のために起動したポンプの制御弁をしめる。消防隊への引継ぎのために情報を整理集約しておく。こうした緊急事態のときには、平時とは異なる動きをする設備があることも憶えておかなくてはいけない。その代表が、エレベーター。基本、火事の時は使用禁止となり、防災センターで管制運転スイッチがオンとなって1階へ強制的に戻される。現場班は非常エレベーターを1次消防運転で動かして出火階に行き、後からくる消防隊のために、一次運転解除後、降りる。それと、空調設備。防煙ダンパー(多分自動で作動?)、排煙口、防火戸、防火シャッターなどとあわせて、延焼拡大を防ぐために停止される。手動でできるものは、とにかく躊躇なく動かせばいいのだ。レバー引くだけとか、とにかく動かし方は簡単(なはず)。建物自体も、非常階段などの竪穴区画、安全区画、附室、といった防火・耐火構造でつくられていたりするので、事前にチェックしておくべきだろう。それから、人命救助にあたり、最低限、人工呼吸、心肺蘇生法、AEDの使い方くらいは知っておくべきだろう。そういえば、自衛隊の時に着ぐるみみたいな銀色の消防服を着させてもらったり、消防車の放水訓練に参加させてもらったりもしたな。赤十字の救急救命講習にも行ったことがあった。そんな断片的な記憶を寄せ集めて、もしもの時はお役にたてるよう準備しておきたい。

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2012年2月 1日 (水)

防災センター要員講習 第1日目

 ここのところ、研修・講習ばかり参加している。独学で勉強し続けるより、たまに人から教わったほうが気分転換にもなるし、いろんな気づきもあるからやめられない。ただ、お金がかかるけど。今回受けたのは、防災センター要員になるための講習、実際小生にはもはや不要の資格で、ビル管理をやってたときに必要だったものだが、まぁどうせ自衛消防も取得したことだし防災センター要員を取らないでスルーしてしまうのも何だかもったいない、ま、いっか程度の軽い気持ちで受けた。お値段3万5千円。場所は消防技術試験講習場。かなりキレイな建物で気持ちがいい。かなり早く着いてしまい会場が閉まっていたので、近くの喫茶店でコーヒーを飲みながらモーターの本なんぞを読んでいた。店の外でサラリーマンらしき人たちが寒さに震えながら煙草を吸っているのがガラス越しに見えた。タバコってそんなにうまいか、そんなにまでして吸うほどなのか、と煙草吸わない小生は思った。思えば、夏場のクソ暑い狭っ苦しい喫煙室で汗かきながらタバコ吸っている輩を横目に見ながら、空気清浄機のフィルターなんかを掃除してた時からずっとそう思っていた。けれどタバコの匂いはそんなに嫌いじゃない、特に寒い冬の日に風通しのいいところで通りすがりに微かにするのは悪くない。カッコイイ男が渋く吸ってたりするのを見ると小生もマネして吸ってみようかななんて中学生的思念を抱いたりもするのだが、どうせ様にならないんで止めておく。画になる奴とそうでないのとがいるのが現実なのだ。ただ一つ、吸わなくて良かったなと思うのは健康うんぬんじゃなくって、吸ってる俺ってカッコイイみたいな自己陶酔の時間が大幅カットされたってことくらいかな。人生の陶酔は安いタバコの中なんかにはありはしないさ、キリッ。話がだいぶそれた。講習自体は2日間にわたって行われる。1日目は座学。2日目は実技。そんなわけで、今日は1日、講師のお話を静かに聞いてきた。屋内消火栓の使い方、スプリンクラー制御弁、火事の時の自衛消防活動、静かに過去の記憶と向き合う。ふむ、あまり憶えておらん。これでは火事の時に周囲のひとを困らせてしまうのだが、まぁそこはそれ、今からということで、一つご内密に、っと。そもそも防災センター要員資格なるものは東京都のみらしく、そもそも資格にかける努力に比して対応しなければならぬことがあまりにも重大すぎる。火事、地震、風水害、テロなど・・・。無理に決まってんだろ、東京都!!あとは消防、警察、自衛隊、海上保安庁に任せた、なんて。NBCテロの際、アーモンドや干し草、桃の匂いがしたりしたら気をつける、などはちょっとカッコイイので憶えた。死ぬな、こんなんじゃ・・・。あとロープワーク、脱出の際(一体いつ、どんな時に、どんな状況で??)に必要だと思ったので、真剣にやった。今ならできる、脱出できる(だから、どこから??)!それと、自衛消防隊長の役割、これについてはちょっと感動した。何故と言って、役職が上のひとも緊急時などには自衛消防隊長の指示に従い指揮下に入らなくてはならないからだ。あんたじゃ人の命は救えない、階級や役職ではみんなを守れない、責任はオレが取る。カッコイイ。組織とはかくあるべきかなと思った。明日は実技なので、今日は早く寝るとする。

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2012年1月30日 (月)

失業という束の間の天国

失業状態の時にやることは、いつもだいたい同じである。近くの本屋を巡る、図書館に行く、喫茶店で長時間ねばる(払った代金以上に、は常識である。)、電車で終点まで行き、戻ってきて乗った駅の次の駅で降りる。このあたりが、お金をかけず、部屋にいるより刺激があって楽しめる、一日の過ごし方の典型である。多少は貯蓄があるから、徹底的にお金を切りつめなくてはいけないということはないのだけれど、それでもやはり一日一食にしたり、立ち食いそばで済ませたりする。以前失業した時は、弁当やおにぎりで済ませていたが、何度も失業すると危機感が薄れ、まぁお金使って楽するかという気になってしまう。FXなどの投資による差益は当てにならない、ユーロの予想外の上昇に資金は塩漬け、動かせなくなってしまった。だから副業でもと考えるが、そうするとアルバイトでも失業保険から差っ引かれてしまうので、こちらもままならない。そんなわけで失業給付切れを見越したうえで、どうやって生活していくのか練らなければならない。会社都合の場合は通常より2カ月延長できるので、期間は長いが望むような仕事に巡り合える保証はない。そんな崖っぷち状態でも、場数を踏んできた小生にとっては千載一遇とも言えるほどの楽しい時間、谷間に咲く珍しい花々を愛で、ヒラヒラと舞う蝶を追いかけて遊ぶような毎日。今日も日当たりの良いベンチで、太陽の位置が変わって蔭になるまで本を読んでいた。ちょっとぐらいは運動しなくては身体が鈍ってしまうので、1駅2駅くらいは歩いて移動する。この寒空のなか、バイクに乗ったりする。頭は冴え、抜群の気分転換となる。それでまた、本屋をウロウロ、立ち読み数時間、でも立ち読みって、ちょっとした万引きですよね?そう思いません?そうやって猫に限りなくシンクロしていく。酒がどんどんウマくなる。こんだけ時間あるんだから、なにか特許でも取れたらいいのにとも思う。いずれ凄い発明でもしてご覧にいれますよ、ふふふ・・・。。。ぬらりひょんという妖怪の総大将は人の心の隙をつくそうですね。皆が働いているときに部屋に勝手に上がり込んで茶を飲み、くつろぐ、みたいな。そんな風になってみるかな(笑)。

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